おいしいおだんご

ブログです

映画

 

映画を作ろうとしている。5分くらいの短編映画、観客を置いてけぼりにする気満々のマスターベーション映画。

 

わたしはわたしを文章に起こすのが大好きなのだけど、創作は全然得意ではなくて、"花"、"血"、"お風呂"、"赤"、"タバコ"、好きな単語と断片的なシーンが浮かんでは消えるだけで脚本だなんて大層なものはずっと書けていなかった。

 

昨日の夜、家で1人、アルコールに浮かされた頭を揺らしながらタバコを吸おうと立ち上がると、灰皿の横に恋人のラッキーストライクが忘れ置かれているのを見つけた。彼に影響されて始めたタバコも彼に影響されたと言い切るのが癪で、ダサいわたしは彼の嫌いなアメリカンスピリットを吸っていたので、一抹の罪悪感とともに火をつけた11mgのラッキーストライクはいつもの5mgより全然重くてクラクラした(わたしはヤニクラが大好きなので最高)。そのままベッドに倒れこむと(こういう陳腐な映画を撮りたい)(けどこういう陳腐な映画を撮る女になりたくない)なんてぐるぐる考えている間に眠ってしまった。窓は開けっぱなしで、明け方寒さで目が醒めると体はだるいし頭は重いし完全に二日酔いで、1人で酒を飲んで二日酔いになるのは世界で一番最悪。

 

人生は映画みたいなものだ、とはよく言うけれど、たぶんわたしがわたしを文章に起こしたいのと同じように、わたしが撮りたい映画もわたしの映画なんだろうとこの時思った。上記の流れをそのまま5分の映画にしようと思う。わたしがわたしを削って作り出す5分間を不特定多数の人間に見られるのはどんな快感なんだろうな。5分後きみはわたしに向かってどんな言葉を投げかけるんだろうな。楽しみだな。